2012/03/09

やさしい気持ち~シンガーソングライター・えりのあ(後編)

上三川町(かみのかわまち)にある特別養護老人ホーム、ふじやまの里。
先日の取材から数日後、こちらでも“えりのあ”さんのミニライブが行われると聞き、また同行取材をさせていただきました。

本番前のリハーサル中から、続々と集まってくるお年寄りのみなさん。
楽器や機材のセッティング中は、なかなかお客さんの相手をする余裕がないのが普通ですが、
「ちょっと、今から練習すっから~」
と、気さくな言葉でお客さんを楽しませながら、ギターを鳴らし、歌い始める“えりのあ”さん。

写真:歌う準備

この日のライブでは、「上三川少年少女合唱団」の子どもたちも、“えりのあダンサーズ”として飛び入り参加。
子どもからお年寄りまで、歌と踊りで会場は大盛り上がり。

写真:歌うえりのあさん

写真:みんなで歌う 写真:子供たちも歌う

ふとしたきっかけで出場した「NHKのど自慢」に合格して以来、音楽の夢が再燃していた“えりのあ”さん。
次第にその思いは強くなり、大学4年生の時にオーディションに応募。
それがきっかけで、インディーズデビュー。

音楽と福祉の両立・・・。
大学で学んだ福祉の世界、アルバイトで触れた介護の現場の経験から、福祉の仕事が何かの片手間でできるような簡単なものではないということは、十分自覚していた。
しかし、「音楽」と「福祉」の間には、“つながる”何かがあると感じていた“えりのあ”さんは、そうした困難を承知の上で、両立させようと決心。

介護の仕事を続けながら、東京や栃木県内の町おこしのイベントでライブ活動を行ってきました。

「ライブとか、レコーディングとか、どうやったらCDが出来るのかとか、何もわからないまま走り出しちゃったんです。」

写真:歌うえりのあさん

2008年6月、5曲入りのミニアルバム、ギター歴3ヶ月でメジャーデビュー。

アルバムをたずさえてライブをこなすようになっても、ときにはうまく行かず落ち込んだこともあるそうです。
そんな時、お客さんから「あんたにしかできないことをやれ!」と励まされて、
「そうだ!“えりのあ”は“えりのあ”のままでいいんだ!」
そう前向きに思えるようになっていきました。

写真:笑顔でサイン

“えりのあ”さんにのライブでは、お客さんの楽しみ方も自由。
「あるライブで、自閉症の子どもさんが客席で叫び声をあげてしまい、まわりに気を使ったお母さんは、その子を連れて退場しようとしました。
でも、私のライブではそんなこと気にしなくてもいいんです。
“えりのあ”のライブは大丈夫ですよ! 自由に動き回ってもいいよ!って呼びかけてます。
そうした呼びかけを繰り返していたら、だんだん一般のお客さんにも、気軽に楽しめる雰囲気が広がってきた気がします。」

デビュー以来、毎年夏に開催している「えりのあ与一福祉まつり」も、そんな気軽に楽しめるイベントのひとつ。
「お年寄りや障害のある方々を招き、一般のお客さんと一緒に楽しめるようなイベントを企画しています。」

また、CDやグッズの売上げの一部を、「えりのあ福祉基金」として積み立て、福祉施設に福祉機器などを寄贈しているとのこと。
この日訪れた特別養護老人ホームにも、この基金からシルバー・カー(お年寄り用の手押し車)を寄贈。

写真:プレゼントをするえりのあさん 写真:シルバー・カーを寄贈

「音楽」と「福祉」をつなげる何か。
日々の介護の仕事と、たくさんのライブを通じて、少しずつその“何か”をカタチにしていった“えりのあ”さん。

そして今、ナイスハートキャンペーンのテーマ曲「やさしい気持ち」が完成。

「“障害があってもなくても、手をとりあって、共に生きる”
キャンペーンの趣旨を聞いたとき、私がやりたいこと、考えていることと同じだ!と感じました。」

詩も歌も、自然に浮かんできたという“えりのあ”さん。
「以前、ダウン症の子どもさんが、私の歌で自発的にギターの弾きマネ・・・“エア・ギター”をやりはじめたことがあったんです。
その時の様子を思い出していたら、やさしく、ふわっ~としたサビの部分が浮かび、そこに心地よいリズムがついてきて、できあがる前から、自分の体を揺らしてました・・・。」

そうして体をリズムに乗せているうちに、いつの間にかみんなで楽しめる振り付けもできあがってしまったそうです。
ぜひ、とちぎナイスハートフェスタの会場までご来場いただき、“えりのあ”さんと一緒に歌い、踊ってみませんか?

写真:元気いっぱい歌います

会場では、「やさしい気持ち」のメロディに乗せて、イメージビデオの上映も行います。
障害を抱えながら様々な分野で活躍するみなさんや、彼らを支援する方々の、がんばる姿、素敵な笑顔、そして“やさしい気持ち”が満載のビデオに仕上がっていますので、ぜひこちらもお楽しみください。

「“えりのあ”を知って、みんなどんどんつながって欲しいね~」

最後にそんなメッセージをくれた“えりのあ”さん。
お近くの会場にぜひご来場いただき、“えりのあ”さんと気持ちを重ねてみませんか?

写真:ぜひイベントに来てください

 

えりのあ プロフィール

  • 福島県双葉町生まれ。茨城県を経て栃木県に移り住む。
    介護の仕事をしながら、シンガーソングライターとして活動。
    “とちぎ未来大使”ほか、栃木県主催のイベント、企業イベントにも積極的に参加。
  • えりのあ・オフィシャル・ウェブサイト: http://erinoa.net/

代表曲

  • 「やさしい気持ち」(とちぎナイスハートキャンペーン・テーマ曲)
  • 「手をとりあって」(東日本大震災復興応援歌)
  • 「走れとちまるくん」(スポレクエコとちぎ応援ソング)
  • 「とちぎのうめぇもん」(食の回廊応援ソング)

 

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