2012/03/07

やさしい気持ち~シンガーソングライター・えりのあ(前編)

みなさん!いよいよ、“とちぎナイスハートフェスタ”が迫ってまいりました。
3月17日土曜日の宇都宮・ベルモールカリヨンプラザを皮切りに、県内各地で開催します。
くわしい内容は、まもなく公表します。ぜひ会場でお会いしましょう!

イベントの目玉のひとつが、シンガーソングライター“えりのあ”さんによるライブステージ。
ライブでは、このキャンペーンのために書き下ろしてくれた新曲「やさしい気持ち」を披露。

今回は、この「やさしい気持ち」を作詞・作曲してくれた“えりのあ”さんに密着取材。
ライブ活動の様子、新曲誕生の背景、そして福祉に対する思い・・・。
前編・後編に分けて、お送りしたいと思います。

写真:えりのあさん

あなたと わたしの 気持ちが重なって
やさしい心で つつみこむ ナイスハート
あなたと わたしの 気持ちが重なって
やさしい心が あふれだす ナイスハート

「やさしい気持ち」のサビの歌詞・・・。
やわらかな、漂うようなリズム。誰もが自然に口ずさめるメロディ。

介護の仕事をしながら音楽活動を続ける“えりのあ”さんは、「とちぎ未来大使」として活躍する栃木の人気者。
スポレクエコとちぎ応援ソング「走れとちまるくん」や、食の回廊応援ソング「とちぎのうめぇもん」など、元気な歌で栃木を盛り上げてくれています。

写真:とちまるくん

小柄な体にギターを抱え、学校や福祉施設を中心に、年間100本を超えるライブをこなす彼女。

2月某日、“えりのあ”さんのライブが行われると聞き、会場に駆けつけました。
お邪魔したのは、今年の3月で長い歴史に幕を閉じることになった、那須烏山市・七合(ななごう)中学校。
閉校式の会場をのぞくと、ステージに立つ“えりのあ”さんを発見。

写真:ステージに立つえりのあさん

地域に根ざし、愛されてきた母校がなくなってしまう・・・。
そんな、センチメンタルなムードに包まれていた会場は、“えりのあ”さんの明るい歌声で、次第に熱気に包まれていきました。
ステージにあがり、一緒になって歌い、踊る、生徒と先生方・・・。
楽しい笑顔と感動の涙が一緒になった会場。

写真:えりのあさんが、みんなと歌っています 写真:みんなと踊るえりのあさん

栃木弁といくつかの方言が混ざった、独特の“えりのあ語”で、介護の現場で感じたお話などを交えながら行われる“講演ライブ”。
飾らない人柄と、澄んだ歌声が、会場のみんなを魅了します。

写真:みんなで輪を作るえりのあさん

「感動して泣いちゃった生徒さんがいたって聞いて、嬉しかったね~」
控え室に戻った“えりのあ”さんは、そう言ってほほえみながら、小さいころの思い出などを話してくれました。

福島県に生まれ、2歳からエレクトーンを習っていたという“えりのあ”さん。
子どもの頃の夢は、音楽の先生。
福島で元気いっぱいに育った“えりのあ”さんですが、小学校4年生のときに、茨城県に引っ越すことになりました。

「転校して、イジメにあったんです。
福島なまりがあったり、サッカーをやっていて男の子みたいだったりして、何か周りのみんなと違う・・・。
そんなちょっとしたきっかけでイジメに発展しちゃったと思うんですが、だんだんエスカレートしていって、 “死にたい”って、本気で考えたこともありましたね・・・。」

現在の明るいキャラクターからは想像できませんが、そんなつらい過去を告白してくれた“えりのあ”さん。
彼女を救ったのは、障害を持つ、ある女の子との出会いでした。

「その子は何の偏見もなく自分と“ふれあって”くれたんです。
脳性マヒがあって、うまく言葉を話せないんですが、その子と接していると、私に何か伝えようという一生懸命な思いが伝わってきたんです。
手と手、目と目が“ふれあう”ことで、気持ちが通じ合うんだなあって分かって、自分もこの子のために何かをしてあげたいって思うようになりました。
そうしたら、“死にたい”なんて考えていた自分がちっぽけに思えてきたんです。」

写真:静かに語るえりのあさん

“ふれあい”の大切さ。
ライブにもそれは活かされていて、ステージの“えりのあ”さんと会場のお客さんが目と目でふれあえるよう、照明はできるだけ明るくしているそうです。
曲の中にも、手をふれあったり、にぎりあったりする振り付けがちりばめられています。

高校に入った“えりのあ”さんは、獣医か遺伝子工学の道に進みたいと考える理系の女の子でした。
でも、小学生の時の“ふれあい”の経験が心にずっと残っていて、福祉への思いが募り、栃木県大田原市にある、国際医療福祉大学に進学。

「大学では、社会福祉士と介護福祉士の資格を両方取りました。
ヒップホップダンスの部活や食事介助のボランティアなどもやってましたが、当時、父親が心臓病をわずらったこともあって、自分で学費をかせごうと、バイトをいくつもかけもちしたりして、本当に忙しかったです。」

倉庫を改造した家賃100円の家に住んだりしながら、障害を持つ子どもたちや高齢者だけでなく、福祉に関する幅広い問題に関心を持ち、勉強していたという“えりのあ”さん。

写真:元気いっぱい、歌います

そうして福祉の道をまい進するかに見えた“えりのあ”さんですが、大学3年生のときに、ある転機が訪れます。

「テレビを見ていたら、県内で“NHKのど自慢”の予選があるって知って、思わず応募ハガキを出してしまったんです。」

すんなり予選を通過し、いざ生放送の本番。

「“SHAKARABBITS(シャカラビッツ)”ってバンドの曲を歌って、合格したんです。」
ちょっと照れくさそうに語る“えりのあ”さん。
“SHAKARABBITS”は、栃木出身のメンバーもいて地元ファンも多い女性ボーカルのロックバンド。
結構激しい曲を歌ってたんですねえ。

のど自慢をきっかけに、幼いころ夢見た音楽への思いも再燃してきた“えりのあ”さん。
彼女の中で、音楽と福祉は、趣味と仕事ではなく、次第に切っても切れない関係になっていきます。

後編では、デビューから現在に至る“えりのあ”さんの活動の歩みをたどります。
お楽しみに!

 

えりのあ プロフィール

  • 福島県双葉町生まれ。茨城県を経て栃木県に移り住む。
    介護の仕事をしながら、シンガーソングライターとして活動。
    “とちぎ未来大使”ほか、栃木県主催のイベント、企業イベントにも積極的に参加。
  • えりのあ・オフィシャル・ウェブサイト: http://erinoa.net/

代表曲

  • 「やさしい気持ち」(とちぎナイスハートキャンペーン・テーマ曲)
  • 「手をとりあって」(東日本大震災復興応援歌)
  • 「走れとちまるくん」(スポレクエコとちぎ応援ソング)
  • 「とちぎのうめぇもん」(食の回廊応援ソング)
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コメント

“やさしい気持ち~シンガーソングライター・えりのあ(前編)” への2件のフィードバック

  1. まさと より:

    高知から送信しています。ある人の紹介で、えりのあ さんのブログを見てくださいと勧められ、
    見させていただきました。介護活動に講演にライブなど多忙な日々を送ってそうですが楽しそうですね。僕も介護福祉士 介護の仕事していますが、頑張ります。
    ある人とは、高知の山本ともわ くんで、高知県内の介護施設を僕とまわり、彼の歌で利用者さんが幸せになれる楽しめてもらえるよう高知を元気にと 頑張っています。えりのあさんに負けないよう地元 高知を盛り上げていこうと思っています。

    • とちぎナイスハート広め隊 より:

      とちぎナイスハート広め隊です。コメントありがとうございます。
      先日、えりのあさんにこれからの目標を伺いましたところ、
      「歌を通して、共に楽しく生きられる共生の空間を創りたい。」とおっしゃていました。
      山本ともわさんの歌、ほのぼのとした優しいうたですね。きっと高知は盛り上がると信じています。
      介護福祉士としてのお仕事頑張ってくださいね。そして是非、高知を盛り上げてください。

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