2013/02/12

はたらくよろこびに染まる場所/特定非営利活動法人 ひまわり

こんにちは! ナイチュウです。

この間、ステキな染め物を見つけました。
よく見ると障害者施設でつくられている商品だったので、どんなところでつくられているのか気になり、おじゃましてみました。

画像:NPO法人ひまわり
訪れたのは宇都宮市陽南にある、「NPO法人ひまわり」。
主に精神障害を抱える方々が利用している就労支援事業所です。

お出迎えしてくれた、施設長の田代美希(たしろ・みき)さんに、どんな取り組みをしているのか、これまでの経緯も含めてお伺いしました。

画像:ひまわりで取り組んでいる作業
「小規模共同作業所として活動を開始したのが約30年前。
平成18年には、障害者自立支援法が施行されて、障害者施設の体系が大きく変わり、就労継続支援B型というサービスを提供する事業所として指定を受けました。
“いつでもここに来て、この場所で作業ができる”
そんなモットーを掲げて就労訓練をしています。」

「ひまわり」で取り組んでいる作業は、大きく分けると2種類。
ひとつは企業からの請負作業。ベアリングの組込み、ネジの袋詰めなど、数社の企業から仕事を請け負っているとのこと。
もうひとつが、自主製品の製作・販売。藍染めや草木染め、手工芸品などをつくっているそうでチュ。

「作業の量で見ると、企業からの請負作業が約8割を占めているんですが、収入の面で見ると自主製品の方が利益を上げやすいんです。
利用者の皆さんの作業を確保して訓練につなげていくことと、利益を上げて工賃アップを図っていくこと。
そのバランスをとりながら、作業の分担などを工夫しています。」
と田代さん。

利用者のみなさんはその日の朝、今日やる作業を自己申告して、自分のペースや体調にあった作業に就いているそうです。

画像:作業の様子を拝見!
チョットおじゃまして作業の様子を拝見!
細かい組立作業に、皆さん黙々と取り組んでいます。

こうした作業は、地域の企業にコツコツと働きかけて、受注を増やしていったそうですが、景気や社会情勢によって、企業活動も変化していくので、安定して同じ仕事を請け負うのは、なかなか大変なようです。

「5年ほど前には受注が途絶えかけたこともあったんですが、あちこちの企業に電話させていただき、私たちの事業所をアピールして、何とか仕事を確保ました。
苦労しましたが、その内の何社かは今でも取引を続けてくださっています。」

画像:細かい組立作業
おととしの東日本大震災のあとも受注が激減したそうですが、しばらくすると震災前を上回る仕事が舞い込むようになったそうです。

「ホッとした一方で、量が増えた上に納期も短くなったので、このところは忙しい毎日が続いています。」

忙しい中でも、「納期を守る」ことと、「不良品を出さない」ことを、徹底して心がけているという田代さん。
企業との信頼関係が築かれてこそ、受注継続につながるんでチュね。

製品を念入りにチェックしながら、作業が進んでいきます。

画像:製品を念入りにチェック
皆さん集中して作業に取り組んでいますが、支援に当たって注意していることなども伺ってみました。

「一生懸命作業に取り組んでもらうことも大事なんですが、精神障害を抱える人の中には、症状が不安定になると、いつも通りに作業しているつもりでも、うまくできなくなってしまう方もいらっしゃいます。
いつもの仕事ができていない状況を自分で理解してもらうのは、なかなか難しいんですが、うまく声をかけて、気づいてもらえるようにするのも大切だと思っています。」

利用者の皆さんひとりひとりに、細やかな気を配りながら、作業を支援しているんですね。

自主製品の作業スペースにおじゃますると、職員の卜部美春(うらべ・みはる)さんが、ボランティアで指導に来られている先生といっしょに、染め物の真っ最中!

画像:草木染め
この日は梅の木を使った草木染めが行われていました。
春が近づき、開花を控えた枝は、いい色が出るんだって。

画像:煮出した染料
煮出した染料に生地を浸け、さらに媒染剤(ばいせんざい)に浸けて色を定着させるんだそうです。
使用する媒染剤や生地の素材によって発色が異なるそうでチュウ。

画像:媒染剤につけて
「煮出し30分、染料に30分、媒染剤に10分浸けて、空気媒染も利用し、上げたり浸けたりして均等に色づけするんです。
あとは色の染まり具合を見ながら、感覚で染め上げます。」
ボランティアの先生が、染色の工程をわかりやすく教えてくださいました。

画像:染色の工程
こうして丹念に染め上げた生地を使い、利用者の皆さんが、ストールや5本指ソックス、エコバッグなどの製品に仕上げていくんだそうです。

画像:ストールや5本指ソックス
「お客様に、よろこんで買っていただけるような、良質な商品をつくっていきたいんです。」

お客さんの反応を見ながら、「求められる」商品とは何かを模索していく中で、ラインナップも少しずつ変わってきたそうです。

ステキなイラストを描いている方もいらっしゃいました。
絵が得意なこちらの利用者さんは、絵画展にも入選するほどの腕前。

画像:ステキなイラストを描いている方
自主製品の中には、ポストカードやポチ袋などもありますが、これらの商品のイラストを一手に手がけているとのこと。

「ひまわり」のキャラクター「にこちゃん」もこの方のデザイン。

画像:にこにこ
イラストを入れる際も、どんなものがお客様によろこばれるのか、考えながら図案を決めているそうです。

画像:やわらかいタッチのイラスト
ていねいに、ひとつひとつ描かれた、やわらかいタッチのイラストが、心を和ませてくれまチュ。

最後に、「ひまわり」のみなさんの記念写真をパチリ!


「仕事を充実させるには、生活の安定がとても重要だと実感しています。
そのためには、障害者の支援に関わる様々な関係機関が手をとりあって、それぞれができる役割を、しっかり果たしていくことが大事だと考えています。
私たちの事業所にできることは何なのか、常に考えながら、“働きたい”という利用者の皆さんの思いを支えていきたいと思っています。」

最後にそう語ってくれた田代さん。

利用者の方々ひとりひとりの声にきちんと耳を傾け、その気持ちに寄り添っていこうという思いが伝わってきました。

なお、「ひまわり」で制作された染め物や小物などの自主製品は、宇都宮市若草のとちぎ福祉プラザにある「ナイスハートショップ」や、宇都宮市役所にある「わくわくショップU」などで取り扱っています。

機会があったらぜひ手にとって見てほしいでチュウ。

特定非営利活動法人 ひまわり

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