2013/10/09

花と笑顔がほころぶところ/社会福祉法人すかい 就労支援事業所すかい(日光市)

こんにちは、ナイチュウです!

くらしを彩る花々。
なかなか自然の花を見ることができない街なかでも、きれいに整えられた花だんやプランターに咲き誇る花々が、ぼくたちの目を楽しませ、気持ちにうるおいを与えてくれますよね。

今回ぼくは、花づくりを通じて障害者の就労支援を行っている施設を訪ねてきました。

おじゃましたのは、日光市の足尾地区の山あいにたたずむ「就労支援事業所すかい」。
緑に囲まれたとってものどかな一角にありました。

ステキな笑顔でお出迎えしてくれたのは、所長の池田範宏(いけだ・のりひろ)さん。

「こちらの事業所では、おもに知的障害のある方々が、花づくりのほか、パンの製造や下請作業などに取り組んでいます。」

事業所のある足尾地区は、もともと銅山の町として栄えたところ。
銅山全盛時、大正5年には3万8千人を超える人口を数え、宇都宮市に次ぐ大きな町だったんですが、昭和48年に閉山してからは過疎化と高齢化が進みました。

当時の足尾町(現日光市)は、そんな町の活性化に向けた方策のひとつとして、福祉施設の誘致活動に力を入れ、昭和60年に「皇海(すかい)荘」、昭和62年には「第二皇海荘」が開所。
以来、地域に根ざした施設として活動の幅を広げ、地域交流ホームやグループホームなどの整備が進められました。

「就労支援事業所すかいは、平成19年10月に開所しました。
入所施設で手がけていた花栽培のノウハウを生かして、開所の翌春から、本格的な花づくりがはじまったんです。」
と池田さん。

事業所のそばに立ち並ぶビニールハウスをのぞいてみると、職員と利用者のみなさんが一生けんめい花のお世話をしたり、出荷の準備をしていました。

「ここでは、年間約30万ポットの花の苗を生産しているんですよ。」

そう教えてくれたのは、花づくりの責任者、おひげがダンディな倉澤崇(くらさわ・たかし)さん。

マリーゴールド、サルビア、ジニア、パンジー、ビオラ、などなど、季節を彩る花々がたくさんここで育ちます。
個人のお客さん向けの商品はもちろん、企業や公共施設からの大口の注文にも対応しているんだって。

栃木県内には花づくりを手がけている障害者施設がいくつかありますが、その中でも「すかい」の生産量は最大規模を誇ります。

「日光市内の公共施設や、県内の病院や公園などから注文をいただいてます。
岩舟町にある“とちぎ花センター”の大花壇にも、ここで育った花々が咲いているんですよ。」
と倉澤さん。

遠く静岡県や宮城県からも注文があるんだそうでチュ!

こうした花々は、どうやって育てられているのかな?
倉澤さんに教えてもらいました。

「まずは、種まき。
この機械を使って、マス目に区切られたトレイに花の種をまいていくんですよ。」

花の種は小さいもので1ミリ程度。
そうなると指でつまんで種まきをするのはとっても大変。
この機械を使うと、注射針のような細い管が、掃除機のように種を吸い上げて、トレイのひとマスごとに種をまくことができるんだって。

花が育つには水やりも大切。

「大粒の雨に当たったり、じょうろやシャワーなどの強い水流に打たれたりすると、種が土ごと流されてしまうんです。
だから、ハウスの中で、こうした噴霧器を使って、やさしく水やりをしています。」

種がまかれ、ハウス一面に並べられたトレイ。
その上を、一列に並んだ噴霧器が、天井のレールに沿ってゆっくりと移動。
霧状に降り注ぐ水分が、まんべんなく、しっとりとしみこんでいきます。

芽吹いた苗が一定の大きさになると、利用者のみなさんの手で、トレイからポットに移し替えられます。

やさしく慣れた手つきで、次々と植え替えられていく苗。
ハウス内で丹精込めて育てられ、青々と成長していきます。

そうして咲きそろったキレイな花々が、出荷の時を待っていました。

高温になるハウス内の作業は、けっして楽な仕事ではありませんが、生き生きと働く利用者のみなさん。
自分たちのできること、やるべきことを、着実にこなしている姿勢が印象的でした。

平成22年にはパン工房もオープン。
ちょうどメロンパンが焼き上がったところにおじゃましました。

おいしそうだなあ!

「オープンから3年半が経ち、品ぞろえも豊富になりました。
スコーンやクッキーも人気で、近くのコンビニエンスストアでも扱ってもらえるようになったんですよ。」
と池田さん。

コンビニでの展開、たのしみでチュね~!

最近新たに取り組んでいるのは、紙製のクラフトテープを使ったカゴづくり。

大きなカゴ、小さなカゴ、手提げバッグと、種類もデザインも様々。
カゴづくりを指導していた職員の岡本和之(おかもと・かずゆき)さんにお話をうかがいました。

「発達障害のある方の作業として取り組んでみました。
手順を覚えていただくまで、ずいぶん苦労もしましたが、編み方のコツをつかんでからは、スゴイ集中力で次々と商品を完成させてくれるんです。」

ひとつひとつ手作りのため、なかなか大量生産は難しそうですが、最近の雑貨屋さんブームの中でも一定の人気があるハンドメイド商品。
新たなヒット商品になる日も近い?

花づくりを中心に、いろんな作業の様子を見せていただきましたが、どの現場でも印象的だったのが、みなさんの笑顔。

「私たちのモットーは“笑顔かがやいて”。
利用者も職員も、いつも“笑顔”でいられるような支援をしていきたいんです。」

と語る池田さん。

「今年は障害者優先調達推進法が施行されるなど、障害者施設にとっては転機となる年でもあります。
そのチャンスを生かして、今まで以上に工賃アップを図っていきたいと思っていますが、ただ売れればいい、収入が増えればいいというのではなく、それが利用者のみなさんの“笑顔”につながっているかどうか、その点を忘れないように心がけていきたいですね。」

そうした支えがあってこその、みんなの笑顔なんですね。
ステキな笑顔から、たくさんの元気をもらったナイチュウなのでした。

 

社会福祉法人すかい 就労支援事業所すかい

住所:〒321-1511  日光市足尾町2084
TEL:0288-93-2003 FAX:0288-93-2336
URL:
http://www.sukai.jp/syurou_sisetu.php (法人HP)
http://www.tochigi-selp.jp/office/54(とちぎセルプセンターHP)

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コメント

“花と笑顔がほころぶところ/社会福祉法人すかい 就労支援事業所すかい(日光市)” への1件のフィードバック

  1. 栗毛正浩 より:

    倉澤さんかっこいい

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